タクティカルラバーガン(TRG) 64式小銃

タクティカルラバーガン(TRG) 64式小銃

タクティカルラバーガン(TRG)に、64式小銃が登場!

 

 

自衛隊・警察官向けのトレーニングツールTRG(トレーニングラバーガン)を製作するキャロットから、新たに64式小銃が発売されました。(SATマガジン2020年5月号に掲載)

トレーニングツールは、より効率よく効果的な教育をするために必要不可欠なものです。
TRGは、ゴムを主原料として作られた、実銃とほぼ同じ寸法と重さで作られています。
銃を用いた訓練のうち、射撃を必要としない訓練、例えば執銃時やCQBの動作の確認にも、
TRGを代用することができます。

TRGに代用するメリットは、実際の任務で使用する可能性のある実銃を、訓練で損耗させることなく安全に代用できること。手入れにかかってしまう時間を、次の準備や訓練、休息に充てられます。そして、実銃に似せて作られているので、実銃と同様の訓練ができることです。

新型小銃も発表となり、これから益々希少になっていく64式小銃。しかしまだ活躍の場は多く、そう簡単に壊すことはできません。射撃訓練や実状況に向けて、実銃の保護のために必要不可欠なツールではないでしょうか。

 

 

64R-TRG

全 長:990 mm
重 量: 4,100 g
主たる部品: エラストマー(PU)
芯 材: 鉄材
色 調: 黒色

エラストマーというゴム質樹脂でインサート成型されています。床尾の木目まで再現され、実銃と置き換えても雰囲気を壊しません。また、鉄製芯材の配置によって、実銃の重量バランスを再現。見た目だけでなく、使用感もリアルさを感じることができます。

芯材が更新されて丈夫に、格闘等の訓練にもより適した素材になりました。ミット等に床尾打撃をしても折れ曲がりません。また、従来の製品よりも弾力があるので、怪我をしにくい設計です。刺突等よりも、CQCや非殺傷での制圧などに重点を置いた昨今の訓練内容を、しっかり反映しています。

照星と照門は実銃同様、フリップアップできます。格闘等の訓練時に壊してしまったり、怪我をしにくいのが助かりますね。また、見出しできるという点も非常に重要です。

 

 

消炎制退器は穴をあけず、溝を彫ることでリアルさを出しています。剣止めも精巧に再現されています。

 

 

脚は無可動です。訓練前に脱落防止をたくさん巻く手間が省けます。上部被筒の質感の再現度が素晴らしい!

 

 

擬製銃であることと、国産であることが表記されています。繊細なパーツである引き金は折れてしまわないように固定されています。

 

 

弾倉は大きく「訓練用」と書かれ、擬製銃ということが一目で分かるようになっています。

 

 

裏返すと、下部被筒にも擬製銃であることが記されています。銃架に収納した際、訓練用の擬製銃であることが一目で分かる場所です。

 

 

TRG製の2点式と3点式の負い紐があります(官品も装着可能)。負い紐の金具は、鉄もしくはステンレス製。

 

 

とても丈夫な金属製の負い紐環。官品を装着することもできます。2点式の負い紐を装着すれば、基本教練等の練習にも適します。

 

 

3点式の負い紐は、バックルを外すことで長さが調整可能。また、TRG製品に共通して使用することができます。

 

 

槓桿は無可動。照準眼鏡を装着するためのマウントベースの溝も再現されています。

 

 

あまりにリアルで、訓練を思い出します……。特に槓桿はとてもリアル! 思わず、引きながら槓桿止めを押してしまいそうになりますよ。

 

 

実銃を忠実に再現した切替え軸は「ア」で固定。ぶつけたり、引っかけたりした際の破損を防ぎます。

 

 

弾倉有り、弾倉無しのバリエーションがあります。射撃や格闘等の訓練では弾倉有りを、基本教練の訓練では弾倉無しをお勧めします。

 

 

弾倉は固定で、抜くことはできません。弾倉止めも再現されているので、弾倉交換のイメージが湧きやすいです。

 

 

水を吸わないゴムなので、手入れが本当に楽です。ホコリ程度なら隊舎のエアーダスター等で落ちますし、水で丸洗いもできます。

 

 

水に濡れる、砂で汚れる、地面に擦れて傷だらけになる、壊れる……訓練には付き物ですよね。TRGに置き替えることで、実銃の愛護につながります。(写真は89式小銃のTRG)

 

 

 

予備自衛官、及び予備自衛官補として64式小銃で訓練を受けてきた事を思い出しながら、様々な動作を試しました。持っていて実銃を思い浮かべられるリアルな使用感が素晴らしいです。限られた訓練時間の中で効率よく学ぶためのとても有効なツールだと感じました。それにしても、64式小銃……改めて持ってみると、やはり重いですね! これをスムーズに扱えるよう、もっと練習したいと思います。

 

 

開発製造元:有限会社 キャロット
販売代理店:株式会社 サイトロンジャパン
協 力:サバイバルゲームフィールド零 (http://field-0.com/)
Photo: ND
Report: 乙夜

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